芸能・演劇
興行とパトロン
興行とパトロン

近代日本演劇の記憶と文化 7

神山彰[編]
A5判/368頁
本体4600円(+税)
ISBN978-4-86405-135-4
C1374
2018-12

近代日本演劇


[T 総論]
第1章 「夜」の演劇史──興行とパトロンの世界=神山彰

[U 「開化」と「改良」の時代]
第2章 鳥熊芝居と小芝居と=佐藤かつら
第3章 歌舞伎座そして田村成義=寺田詩麻

[V 近代化の光と影]
第4章 松竹と東宝──関西資本の東京進出=神山彰
第5章 見物から鑑賞へ──花街の連中、惣見、役者買=岩下尚史
第6章 京阪神のパトロン=河内厚郎
第7章 根岸興行部と浅草芸能の変遷=原健太郎

[W 近代産業とモダン文化]
第8章 鉄道と保険──帝劇から日生劇場まで=神山彰
第9章 緞帳の調製と百貨店──進上幕の近代=村島彩加
第10章 中山太陽堂と小山内薫──化粧品会社と近代日本演劇の一側面=熊谷知子
第11章 企業が〈演出〉する渋谷の劇場文化──東横/東急とパルコの場合=後藤隆基

[X「中央」と「村」と]
第12章 パトロンとしての国家権力──原敬内閣における「国民文芸会」と「大日本国粋会」=木村敦夫
第13章 相模の團十郎」たち──村芝居の興行=舘野太朗

 
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【編者紹介】
神山 彰(かみやま あきら)
明治大学文学部教授 専攻=近代日本演劇
『近代演劇の水脈──歌舞伎と新劇の間』(森話社、2009年)、『日本戯曲大事典』(共編、白水社、2016年)

[執筆者紹介](掲載順)
佐藤かつら(さとう かつら)
青山学院大学文学部教授 専攻=日本芸能史、日本近世演劇
『歌舞伎の幕末・明治──小芝居の時代』(ぺりかん社、2010年)、『円朝全集』第一巻(共著、岩波書店、2012年)

寺田詩麻(てらだ しま)
龍谷大学文学部講師 専攻=近代以降の歌舞伎
『歌舞伎登場人物事典』(共著、白水社、2006年)、「明治の座元──中村座と千歳座の問題を中心に」(『歌舞伎 研究と批評』第58号、2017年4月)

岩下尚史(いわした ひさふみ)
作家
『芸者論──花柳界の記憶』(文春文庫、2009年)、『直面(ヒタメン)──三島由紀夫若き日の恋』(同、2016年)

河内厚郎(かわうち あつろう)
阪急文化財団理事・兵庫県立芸術文化センター特別参与 専攻=近代演劇、観光芸能論
『わたしの風姿花伝』(沖積舎、2006年)、『淀川ものがたり』(廣済堂出版、2007年)

原健太郎(はら けんたろう)
大衆演劇研究家 専攻=軽演劇史、喜劇評論
『東京喜劇──〈アチャラカ〉の歴史』(NTT出版、1994年)、矢野誠一編『落語登場人物事典』(共著、白水社、2018年)

村島彩加(むらしま あやか)
明治大学兼任講師、青山学院大学非常勤講師 専攻=近代日本演劇(歌舞伎、宝塚歌劇)
「近代歌舞伎と宝塚歌劇の交流」(『歌舞伎と宝塚歌劇──相反する、密なる百年』開成出版、2014年)、「表情をめぐる冒険」(神山彰編『交差する歌舞伎と新劇』森話社、2016年)

熊谷知子(くまがい ともこ)
明治大学兼任講師 専攻=近代日本演劇
「小山内薫と晩年の偉人劇──『森有礼』『戦艦三笠』『ムッソリニ』」(神山彰編『交差する歌舞伎と新劇』森話社、2016年)、「小山内薫『第一の世界』論──宗教信仰と心霊主義をめぐって」(『演劇学論集』第62号、2016年5月)

後藤隆基(ごとう りゅうき)
立教大学兼任講師・社会学部特定課題研究員 専攻=近現代日本演劇・文学・文化
『高安月郊研究──明治期京阪演劇の革新者』(晃洋書房、2018年)、井川充雄・石川巧・中村秀之編『〈ヤミ市〉文化論』(共著、ひつじ書房、2017年)

木村敦夫(きむら あつお)
東京藝術大学音楽学部講師 専攻=ロシア文学
『新訳かもめ』(翻訳、スラヴァ書房、2015年)、『トルストイの『復活』と島村抱月の『復活』』、(『東京藝術大学音楽学部 紀要』第39集、2014年3月)

舘野太朗(たちの たろう)
横浜いずみ歌舞伎保存会会員・民俗芸能学会理事 専攻=日本芸能史・民俗芸能
「地芝居の現在とその課題」(『筑波大学地域研究』第34号、2013年)、「地芝居と学生歌舞伎」(『まつり』第77号、2015年)