芸術
源氏絵の系譜   平安時代から現代まで
源氏絵の系譜

稲本万里子[著]
A5判/128頁
本体2000円(+税)
ISBN978-4-86405-132-3
C1071
2018-9

日本美術史


国宝「源氏物語絵巻」をはじめ『源氏物語』を主題とする絵画の系譜を、平安・鎌倉時代から室町時代、桃山時代、江戸時代と時代・流派ごとにたどる。
さらに現代の源氏絵や写真作品にも触れて、「源氏絵」という一大ジャンルがくりひろげる多彩な展開を、海外で所蔵される絵も含め、オールカラーで一般の読者にもわかりやすく解説(『週刊朝日百科 絵巻で楽しむ源氏物語五十四帖』連載の単行本化)。

【目次】

[第一章 平安時代の源氏絵]
 徳川・五島本「源氏物語絵巻」
 横笛段の役割
 描かれなかった女三の宮
 雲居雁の造形と女房の役割
 紫の上の造形と〈理想〉の妻
 柏木第一段から御法段までの制作背景
 若紫段の絵の断簡の発見
 先行図様の大胆なデフォルメ
 名所絵引用と女性のいない空間
 女絵と四季絵、月次絵の伝統
 山里の女を垣間見る
 描かれた女房の役割と身分
 男君たちの〈理想〉の結婚
 抵抗する女君たち
 浮舟の身分と匂宮の支配

[第二章 鎌倉〜室町時代の源氏絵]
 「源氏物語絵詞」
 天理本「源氏物語絵巻」
 土佐光信筆「源氏物語絵合冊子」表紙絵
 土佐光信筆「源氏物語藤裏葉冊子」表紙絵
 土佐光信筆「源氏物語画帖」
 源氏絵の制作と所有
 浄土寺本「源氏物語図扇面散屏風」
 スペンサー本「白描源氏物語絵巻」
 伝土佐光信筆「明石浮舟図屏風」

[第三章 桃山〜江戸時代の源氏絵]
 (1土佐派)
 土佐光吉筆「源氏物語図屏風」
 土佐光吉筆「源氏物語胡蝶図屏風」
 土佐光吉筆「源氏物語図屏風」
 土佐光吉筆「源氏物語手鑑」
 土佐光吉・長次郎筆「源氏物語画帖」
 土佐光吉と長次郎の画風の違い
 複数の時間を合成する
 雛遊びと物語絵
 内大臣の戒め
 薫りを描く
 匂宮の香り
 土佐派「源氏物語画帖」
 土佐派「源氏物語図色紙」
 土佐光則筆「源氏物語画帖」

 (2住吉派・狩野派他)
 住吉如慶筆「源氏物語画帖」
 住吉具慶筆「源氏物語絵巻」
 住吉具慶筆「源氏物語四季賀絵巻」
 伝狩野永徳筆「源氏物語図屏風」
 六条院の栄華を描く
 狩野山楽筆「車争い図屏風」
 狩野探幽筆「源氏物語図屏風」
 源氏絵を描く女
 幻の「源氏物語絵巻」の発見
 幻の「源氏物語絵巻」末摘花巻
 幻の「源氏物語絵巻」賢木巻
 「源氏物語図屏風」
 「源氏物語図屏風」
 宇治の景観を描く
 岩佐又兵衛筆「野々宮図」「和漢故事説話図」
 俵屋宗達筆「源氏物語関屋澪標図屏風」
 源氏香の図

[第四章 現代の源氏絵]
 『谷崎源氏画譜』
 岡田嘉夫『絵草紙源氏物語』
 おおくぼひさこ『写真集窯変源氏』

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【著者紹介】

稲本万里子(いなもと・まりこ)
東京芸術大学大学院美術研究科修了。
恵泉女学園大学人文学部教授、徳川美術館非常勤研究員。
平安時代の絵巻と現代までの源氏絵を研究。
著書に『すぐわかる源氏物語の絵画』(共著)、『イメージとテキスト─美術史を学ぶための13章─』(共編著)、『イメージとパトロン─美術史を学ぶための23章─』(共編著)など。