歴史・文化史・民俗学
ローカルテレビの60年  地域に生きるメディアの証言集
ローカルテレビの60年

日本大学法学部新聞学研究所[監修]
米倉律・小林義寛・小川浩一[編]
A5判/336頁
本体4400円(+税)
ISBN978-4-86405-130-9
C1036
2018.08

メディア史


1950年代後半から60年代初頭にかけて、日本の各地域の最先発局としてテレビ放映を開始した、13の地方民放へのインタビュー集。
地方発のドキュメンタリー、命と生活を守る災害報道、独自性あふれる自社制作番組、キー局や他メディアとの関係など、開局前後から現代まで、地域に根を下ろしながら情報発信を続けたローカル局の軌跡を、当事者の証言からたどる。

【目次】

刊行によせて=小川浩一

[T 北海道・東北編]
 北海道放送(溝口博史)
 IBC岩手放送(阿部正樹・柴田継家)
 山形放送(本間和夫・板垣正義・伊藤清隆)
 福島テレビ(糠澤修一・矢部久美子)
 まとめと解説──北海道・東北編=小林義寛

[U 甲信越編]
 新潟放送(苅部秀治)
 山梨放送(望月俊相・篠原公男・土橋巧)
 まとめと解説──甲信越編=米倉律

 V 中国・四国編]
 中国放送(金井宏一郎)
 南海放送(大西康司)
 高知放送(山岡博)
 まとめと解説──中国・四国編=米倉律

[W 九州・沖縄編]
 熊本放送(上野淳・筬島一也・沼野修一・井上佳子)
 南日本放送(丸山健太郎)
 沖縄テレビ放送(山里孫存)
 まとめと解説──九州・沖縄編=小林義寛

[資料]
 放送関連主要賞一覧
 民間放送略史
 テレビネットワーク図

 おわりに=米倉律・小林義寛・小川浩一

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【編者紹介】
米倉 律(よねくら・りつ)
1968年、愛媛県生まれ。NHK報道局ディレクター、放送文化研究所主任研究員を経て、現在、日本大学法学部新聞学科准教授。映像ジャーナリズム
『新放送論』(共編著、学文社、2018年)、「「戦争体験・記憶」の継承をめぐるポリティクス─“戦後七〇年”関連テレビ番組の内容分析を中心に─」(『政経研究』第54巻4号、2018年3月)、「震災テレビ報道における情報の「地域偏在」とその時系列変化─地名(市町村名)を中心としたアーカイブ分析から─」(『ジャーナリズム&メディア』第10号、2017年3月)

小林義寛(こばやし・よしひろ)
1961年、神奈川県生まれ。日本大学法学部新聞学科教授。文化社会学
「多元的現実論の視点からメディアの信頼性への問い─A.シュッツのドン・キホーテ論を導き手に─」(『ジャーナリズム&メディア』第11号、2018年3月)、「遍在する、ニュースと〈個人〉─情報の「受け手/送り手」と「公共性」─」(伊藤守・岡井崇之編『ニュース空間の社会学─不安と危機をめぐる現代メディア論─』世界思想社、2015年)

小川浩一(おがわ・こういち)
1944年、東京都生まれ。東海大学名誉教授、元日本大学法学部新聞学科教授。社会学(社会変動論、コミュニケーション論)
『マス・コミュニケーションへの接近』(編著、八千代出版、2005年)、『社会学的機能主義再考』(霜野寿亮との共著、啓文社、1980年)、「日本の階層固定化とジャーナリズム」(『ジャーナリズム&メディア』第5号、2009年3月)

【インタビュー聞き手】
佐幸信介(さこう・しんすけ)
1966年、長野県生まれ。日本大学法学部新聞学科教授。社会学、メディア研究
『国道16号線スタディーズ─二〇〇〇年代の郊外とロードサイドを読む─』(共著、青弓社、2018年)、『失われざる十年の記憶─一九九〇年代の社会学─』(共著、青弓社、2012年)、「長谷川如是閑のジャーナリズム論と界の構造─メディアとジャーナリズムが交叉する場所─」(『ジャーナリズム&メディア』第7号、2014年3月)

小林聡明(こばやし・そうめい)
1974年、大阪府生まれ。日本大学法学新聞学科准教授
専攻=東アジア国際政治史/メディア史、朝鮮半島地域研究
『在日朝鮮人のメディア空間』(風響社、2007年)、『メディアと文化の日韓関係』(共著、新曜社、2016年)、「アジア太平洋地域における戦時情報局(OWI)プロパガンダ・ラジオ」(『政経研究』第54巻2号、2017年9月)