歴史・文化史・民俗学
〈人〉に向きあう民俗学
シャーマニズムの文化学

叢書・〈知〉の森 10

門田岳久・室井康成[編]
四六判/272頁
本体2300円(+税)
ISBN978-4-86405-065-4
C0039
2014.06

民俗学


民俗学は、ながくその研究対象を「民俗」に限定し、人間を「民俗」の容れ物としてしか扱ってこなかった。
そのような人間観から脱却し、人間そのものを捉える学問として民俗学を再出発させる。

【目次】

はしがき
序 民俗から人間へ=門田岳久
1 村落研究の再考──同質化に抗する個人の生活史=谷口陽子
2 民俗学からみる人権──村八分の解釈をめぐって=柏木亨介
3 移動の日常性へのまなざし──「動」的人間観の獲得をめざして=松田睦彦
4 伝統をつくり、伝統がふるまう──老舗の過去をめぐる実践=塚原伸治
5 ジェンダー視角の民俗誌──個と社会の関係を問い直す=加賀谷真梨
6 「始祖王」の正統性──民俗学からみた現代韓国/北朝鮮の政治文化=室井康成
7 自分自身について語ること──民俗学における〈再帰性〉=門田岳久
あとがき

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【編者紹介】

門田岳久(かどた たけひさ)
1978年生まれ。
立教大学観光学部助教。専攻=文化人類学・民俗学。
『巡礼ツーリズムの民族誌──消費される宗教経験』(森話社、2013年)、『FENICS 100万人のフィールドワーカーシリーズ1 フィールドに入る』(共著、古今書院、2014年)。

室井康成(むろい こうせい)
1976年生まれ。
専攻=民俗学・東アジア近現代思想史。
『柳田国男の民俗学構想』(森話社、2010年)、『民俗学的想像力』(共著、せりか書房、2009年)。