日本近代文学
アンソロジー・プロレタリア文学A 蜂起   集団のエネルギー
プロレタリア文学A 蜂起

本体3000円(+税)
楜沢健[編]
四六判/400頁

978-4-86405-051-7
C0393
2014.4

日本近代文学


農村、商店、工場、駅、会社、路上……、さまざまな場所で巻き起こる、さまざまな「蜂起」。
「個人」ではなく、「集団」としてのオリジナリティーが発揮された作品に焦点をあてる。

【『アンソロジー・プロレタリア文学』について】
1920 年代〜 30 年代に流行し、その後顧みられることの少なかったプロレタリア文学作品を、 テーマ別に全7 巻にまとめ、年2 巻程度のペースで刊行。
プロレタリア文学ならではのラインナップで短篇〜中篇小説、匿名の投稿小説、「壁小説」などを各巻10 本程度収録し、加えて川柳・ 短歌・俳句・詩なども収める。巻末には編者による解説を掲載。
【目次】

詩 製糸女工の唄=山中兆子

T
地獄=金子洋文
川柳=白石維想楼
女店員とストライキ=佐多稲子
豚群=黒島伝治
女工小唄@

U
淫売婦=葉山嘉樹
川柳=井上剣花坊
省電車掌=黒江勇
短歌=清水信
舗道=宮本百合子
女工小唄A

V
交番前=中野重治
川柳=鶴彬
鎖工場=大杉栄
短歌=渡辺順三
防雪林=小林多喜二
女工小唄B

解説「蜂起する「集団」の力、神秘、驚異」=楜沢健
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【編者紹介】
楜沢健(くるみさわ・けん)
1966年東京生まれ。文芸評論家、早稲田大学他非常勤講師。
早稲田大学第一文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
プロレタリア文学を研究の中心テーマ、座標軸のひとつに据え、ユニークな文芸評論を展開。
著書に『だからプロレタリア文学──名文・名場面で「いま」を照らし だす17の傑作』(勉誠出版、2010年)、 『だから、鶴彬──抵抗する17文字』(春陽堂書店、2011年)、『葉山嘉樹・真実を語る文学』(共著、花乱社、2012年)、 『里村欣三の眼差し』(里村欣三顕彰会編、吉備人出版、2013年)、『多喜二の文学、世界へ──2012年小林多喜二国際シンポジウム報告集』(荻野富士夫編、小樽商科大学出版会、2013年)、 『原発川柳句集──五七五に込めた時代の記録』(レイバーネット日本川柳班編、2013年)など。