日本文学[近代]
〈著者〉の出版史   権利と報酬をめぐる近代
〈著者〉の出版史

浅岡邦雄[著]
四六判/256頁
本体2700円(+税)
ISBN978-4-86405-004-3
C1021
2009.12

出版史・日本近代文学


藤村・天外・泡鳴・鴎外・荷風など有名作家をはじめとして、明治から昭和初期にかけての著作者たちは、版元とどのような契約を交わし、どれほどの報酬を得ていたのか。出版契約書や印税領収書、作家の日記などを駆使し、著作者たちの経済的営為に生々しくせまる。(第31回日本出版学会賞受賞)

【目次】
はじめに──権利と報酬をめぐる近代
[T 権利をめぐる著者と出版者]
『西国立志編』をめぐる出版事情
「版権条例」「版権法」における雑誌の権利
「同盟医書販売組合」の設立と医学書の出版
書物としての『一年有半』『続一年有半』

[U 作家の出版契約]
著者と出版者とのデリケート・バランス
小杉天外の著書出版契約
明治後期地方新聞における小説再掲載の実態──山田美妙を中心に
岩野泡鳴日記にみる著書の出版
籾山書店と作家の印税領収書および契約書

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【著者紹介】
浅岡邦雄(あさおか・くにお)
1947年、東京生まれ。立教大学文学部卒業。
現在、中京大学文学部言語表現学科准教授。近代出版史専攻。 日本出版学会理事、日本マス・コミュニケーション学会会員。